会社の人が「きっと好きだと思う」と貸してくれた本。
その人の予想通り、かなり気に入りました。
私がこの本を好きであろうと、その人が思ったのは、この本の舞台が、私の地元に
近い「北鎌倉」だったからのようです。
舞台は、北鎌倉にある小さな古本屋さん。
そこには、本の虫で、普段は大人しくて引っ込み思案なのに、本の話になると別人のように
しゃべり出すという美人の主人、栞子さんがいます。
いろいろあって、そのお店で働くことになったのが、主人公の青年、大輔くん。
栞子さんのまわりで、本にまつわる様々な事件が起きるのですが、
血なまぐさい殺人事件的なものではありません。
その、本を巡るちょっとした事件や謎を、栞子さんが解決しちゃうんですが、
栞子さんのキャラクター設定がかなり面白い。
この本には、北鎌倉から大船あたりをよく知っている人なら、
「あ、あの辺のことだな」ってすぐわかるくらい具体的な地理や地名がでてきます。
本のタイトルにもなっている栞子さんの通っていた学校のモデルは、私の妹が通っていた
学校らしいことも想像がつきました。
読んでいて、目の前に本の中の情景が浮かんでくるようでした。
軽い感じで楽しめる、癒し系の本です。
ちなみに、この本を読んでいて、著者は私と同年代くらいかな、と思ったら、
少し年上でしたが、やはり同じ1970年代生まれの方でした。
そしてやっぱり、鎌倉の県立高校に通っていたらしい。
三作目もありそうなので、楽しみです。